デュクレな人々

今回「デュクレな人々」は日本の伝統芸能を守り続ける、素敵な女性をご紹介いたします。

山本佳誌枝様。能楽師・山本章弘氏の奥様であり、公益財団法人山本能楽堂の事務局長でいらっしゃいます。

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大阪で一番古い「山本能楽堂」。700年続く能文化を今後また700年伝えてゆく中で、一人でも多くの人が能に親しみ、ファンになって頂くため、「開かれた能楽堂」をコンセプトに様々な活動を続けておられます。700年継承されてきた能で現代人の心に光をともす、その秘訣はどこにあるのでしょうか。また、人を想うホスピタリティが山本能楽堂ではどのような形で表されるのでしょうか。

【第4回】山本佳誌枝様

公益財団法人 山本能楽堂 事務局長

普段の業務内容

私は観世流能楽師、山本章弘と結婚したことでこの世界にはいりました。現在は公益財団法人山本能楽堂の事務局長をしております。

山本家は信州山本城諏訪盛重に発し、初代七郎右衛門は、元禄時代に京都烏丸三条で伊勢屋と称した両替商を営み、五大両替商の一つとして指折りの身代になりました。板垣退助にお金を貸したり、祇園祭の鈴鹿山を寄贈したりしました。

先代博之の父、9代目弥太郎は伊弥太銀行を設立し、長く京都市の市会議員を務め、市電敷設に尽力し、パリ万国博覧会に出品したりしました。

先代山本博之は、大正5年、20歳の時、能楽の奥深さにひかれ、24 世観世宗家に入門し、昭和2年に現在の場所に「山本能楽堂」を建設。 昭和20年には大阪大空襲で焼失しますが、昭和25年に再建し、山本能楽堂を中心として大阪の文化振興につとめ、昭和47年79歳で惜しまれつつ急逝しました。 祖父・博之、そして叔父・勝一から大切な能楽堂を引き継ぎ、この空間を使って、700年の歴史を持つ能を後世に引き継ぐため、一人でも多くの人に親しみ楽しんで頂けるよう活動をしております。13495221_1053844854694740_338530771070613442_n

ホスピタリティのお仕事に就いた経緯

名士のたしなみであった能

昭和2年に祖父が山本能楽堂を立ち上げました頃は、「大大阪の時代」で大阪は空前の繁栄をみせ「東洋のマンチェスター」と呼ばれ、大阪は経済の中心地として栄えました。また、豊かな経済状況を背景に文化も花開き、大阪では様々な芸事が嗜まれていました。特に能楽は「紳士のたしなみ」として、財界人なら誰もが能楽に親しんでおり、能楽堂は「紳士の社交場」として機能していました。能を習っているという、同じ趣味の仲間というだけで心が通じ、ビジネスが成立するなど、能を通じて経済が活性化していた時代でした。

祖父・博之が、昭和2年に山本能楽堂を創設できたのは、後援者の方々の「自分たちの社交場を作りたい」という思いからでした。また、戦争で焼失したにもかかわらず、昭和25年に全国の能楽堂に先駆けていち早く再建できたのも、まだまだ焦燥とした気分の漂う中、未来へ向けて「自分たちの社交場を取り戻したい」という後援者の方々の熱意からでした。

20150707日本水大賞02その後、大きな改修もなく大切に守り続けてきましたが、平成23年から「重要建造物等公開活用事業」という国の初めてのモデル事業として、初めての大がかりな改修工事を3年間実施しました。その時、押し入れの中から様々な昔の遺品が出てきたので、平成27年度から大阪市の文化振興補助事業として、京都造形芸術大学にご協力いただき、アーカイブ化をすすめさせて頂いております。それらの資料の中から、創設時に松下幸之助様からお支援いただいていたことや1957年のパリ公演で、祖父・博之が藤田嗣治氏と親しくさせて頂いたことなど、様々な名士の方々との交流の記録が見つかりました。当時の旦那衆が能を楽しみ、能が素養であり、能が生活の中に溶け込んでいたことがよくわかりました。そんな時代を取り戻せたら、と思っています。

今回再建した能楽堂のコンセプトは「開かれた能楽堂」。様々な人々が能楽堂を中心に交流し、新しい芸術の創造の場になればと願っています。そして、多くの人々に上質な大阪の文化を知っていただき、大阪人の誇りを伝えていきたいと思っています。

現在の業務におけるホスピタリティの実践、提供例

CcdN1snUYAAPOdnユネスコ世界無形遺産の登録を受けた能楽は我が国を代表する伝統芸能です。室町時代から何も変わらなかったのではなく、その時代にあわせ変化してきたからこそ、700年間継承されてきたのだと思っています。そこで、能を「現代に生きる魅力的な芸能」として捉え直し、「今」の時代に即した方法で、一人でも多くの人の心に届き、楽しんで頂けるよう、能の普及と継承に努力しています。

また、大阪には能の他にも多彩な伝統芸能が生まれ、育まれ、上演され続けてきていますので、現在はそれらの伝統芸能全体の普及と継承、さらには発信基地としての役割も担わせて頂いております。

「芸能の都、大阪」を発信

大阪の歴史を振り返りますと、太閤秀吉がそれまで「見るだけであった能」に「自ら舞う楽しみを見出し」て以来、大阪では「嗜む(たしなむ)文化」が形成され、それらが同時に分厚いファン層として芸能を底支えし、大阪ならではの多彩な芸能が育まれてきました。

能楽が約700年前、文楽・歌舞伎が約400年前、落語・講談が約300年前、浪曲が約150年前という具合に、その前に成立していた芸能の影響を受けながら、次々と芸能が生まれ、育まれてきました。また、それらの芸能は、現在まで途切れることなく、この「大阪」の地で演じられ続けています。

このような芸能の成熟は、実は東京や京都、京都ではなく大阪で醸成された独特のものであり、上方伝統芸能は大阪の貴重な文化資源なのです。

大阪は一般的には「危険で訪れたくないまち」「文化度の低いまち」といったステレオタイプ化されたイメージをもたれがちですが、実は他に類を見ない文化集積都市であり、伝統芸能が息づく文化度の高いまちです。世界に誇れる価値のある、この上質な大阪の側面を「芸能の都・大阪」として発信していきたいと願い、現在、さまざまなアウトリーチ活動を繰り広げています。

初心者のための上方伝統芸能ナイト

27aada99a0ae79b4ed801c9375a37da6その活動の一つが「初心者のための上方伝統芸能ナイト」公演です。平成16年から、大阪に伝わる貴重な文化遺産である上方伝統芸能の魅力を国内外の多くの方に知って頂くため、大阪商工会議所の指導で大阪市、大阪観光局と協働で取り組んでいます。

具体的には、能、狂言、文楽、上方舞、落語、講談、浪曲などの上方伝統芸能の面白い部分のみをハイライトで15分づつ、落語家の司会と解説つきで一晩に4種類上演しています。途中に「体験コーナー」をもうけ、芸能に親しんでいただく工夫もこらしています。また、古典芸能の世界では珍しいのですが、4か国語対応の配布資料を用意し、字幕掲示して外国人の方々にも楽しんで頂けるしくみを作っています。大阪を訪れる方が、大阪の夜を文化的に楽しんでいただければ、と思っています。

体験講座・見学会の国内外からの受け入れ

2935国登録有形文化財の能楽堂の建物を能楽師の解説によりご見学頂いたり、能について楽しく学んでいただく体験講座を、お客様のご希望のお時間に予約制でおこなわせて頂いており、大変ご好評頂いております。能の体験講座では、能の歴史についてお話し、能面をご覧いただいたり、能の謡(うたい)を大きな声で謡っていただき、豪華な能装束を実際に身に着けて頂くなど、多面的に能の魅力を楽しんで頂いております。

グループや団体でお申し込みいただけますので、国内外の学生さんや企業様など、幅広くご利用いただき、人気が高い講座になっています。また、茶道やいけばな、書道の体験も行っております。最近は外国の方の参加も多くなっています。

公共空間におけるストリートライブ能

平成16年から、大阪市内の約90か所以上の公共空間でゲリラライブ的に能を演じています。これはチケットを買って能楽堂にお越し頂くお客様だけではなく、偶然その場に居合わせた不特定多数の方にも能の魅力を知っていただきたいと思い始めさせて頂きました。また、能を公共空間で演じることで、大阪の美しい都市空間を演出することができ、開催するといつも大勢の方にお集まりいただきます。

これまで、大阪市役所前、本町橋、阪急百貨店、JR大阪駅など人がたくさん集まる場所で上演してきましたが、一昨年、大阪城で外国人向けに、全部英語で解説して上演する新しい取り組みを始めました。大阪の都市空間で能を上演することで、上質な大阪を発信し、大阪の文化の高さをアピールすることに貢献させて頂ければと思っています。

 

新作能「水の輪」で「水の都・大阪」を内外に発信

平成21年、大阪で官民一体となって52日間開催された「水都大阪2009」の最終日を彩るイベントとして新作能「水の輪」を制作・初演させていただきました。水の浄化をテーマに環境問題を考える内容になっています。「水の都・大阪の再生」を古典能の力でアピールし、その魅力を発信できればと思いました。

汚れてしまった大阪の水を、水鳥に扮する一般公募のこどもたちがきれいに掃除し、再び水が美しく甦り、水の神様が現れて大阪の繁栄を言祝ぐといった物語になっています。「水都大阪2009」以来、近江八幡、ブルガリア、小豆島、屋久島、隠岐の島など各地でこれまでに15回再演を繰り返してきました。

yanagi_STP_201504290503_recto_resized-1200-500x353昨年2015年は 日本を代表する現代美術家のやなぎみわさんの作品であるステージトレーラーをお借りして、その上でクラッシック音楽やポールダンス、講談と一緒に上演し、大阪ならではのジャンルミックス公演として大きな反響を呼びました。本当に見ごたえのある舞台で、多くの方のお力添えのお陰様で実現できて私も感激いたしました。

海外公演により国際相互理解を深める

ブルガリアから大阪大学の大学院に能の研究のため留学してきたスラボフ・ペトコさんとの出会いから、親日家が多く、日本への関心が高いのに、「本物の日本文化」があまり上演されることのない東ヨーロッパを中心に、能の公演を通じた国際交流を2010年から継続して毎年実施させて頂いております。このことで高円宮久子妃殿下ご臨席の下、2015年に国際交流基金地球市民賞を頂きました。何よりありがたく、名誉なことです。

2016年6月には、ヨーロッパ三大演劇祭の一つであるシビウ国際演劇祭に能として初めて招聘を受けました。シビウ国際演劇祭は、故・中村勘三郎さん率いる「平成中村座」の最初のヨーロッパ公演の地としても知られ、約10日間の会期中に世界中から約70万人の観客が集まります。シビウの人々にどのように能が受け入れられるのか、とても楽しみです。

今回は、在ルーマニア日本国大使館、在ブルガリア日本国大使館のご協力の下、国立ルーマニア劇場やルセ国立オペラ劇場でも能の公演をさせていただきます。能を通して現地の人々に日本の魅力を伝え、国際相互理解につながればと願っています。

13434917_1052383014840924_7375491980461718669_n(2016年6月シビウ国際演劇祭での公演の様子)

心が通じたな、と感じた経験、事例

タイ王国首相夫人の御一行の来訪

約1年前、タイ王国首相夫人の御一行が大阪訪問された時に、その受け入れ先としてホスト役をつとめさせて頂きました。当初1時間30分のご滞在予定が、当日になり雪で新幹線が遅れてしまい、わずか1時間になってしまいましたが、限られた時間の中、日本文化の真髄をぎゅっと凝縮しておもてなしをさせていただきました。

お能の鑑賞、高麗橋吉兆様による日本料理、いけばなのデモンストレーション(未生流中山文甫会副会長・中山高昌)、茶道体験、生け花体験を楽しんでいただきました。日本文化を一度に、しかも1時間という短時間で体験していただき、首相夫人は満面の笑顔で喜んでいただき、心のこもったおもてなしができたことが本当にうれしく、得難い経験となりました。

上方伝統芸能の魅力をDVD、アプリで発信

能が好きで、ブルガリアのソフィア大学から留学してきたスラボフ・ペトコさんとの交流も特別なものです。ペトコさんは、能の研究で大阪大学から博士号を授与されましたが、彼と初めて出会った2008年以来、家族ぐるみで親睦を深め、今では能を世界に広めるための強力なパートナーとなりました。

2010年から始まった東欧での能の海外公演、英語をはじめとする外国語による能や上方伝統芸能を紹介するDVDの制作、英語による能の公演など、外国人の方に向けての能の魅力を紹介するさまざまな取り組みを一緒に行っています。

中でも昨今の大きな事業は、能のアプリ開発です。きっかけは、学校の先生方に向けた能のワークショップの中で、特別支援学校の先生が、「学校にあるiPadで能の楽器を演奏できたらいいのに、、」と仰った一言がきっかけでした。その場にいたペトコさんが、「私はすぐに作れます」と言い、能の楽器の演奏ができるアプリのプロトタイプを1週間くらいで簡単に作ってくれたんです。その時は、本当に驚きました。「OHAYASHIsensei」というアプリですが、今は世界中で4万回以上ダウンロードされています。09248ba62332671182249766f1533cb9

今年リリースした「We Noh」という新しいアプリは能について楽しく学べるようになっています。その中でも能のアニメーションは、約1時間かけて上演される能のあらすじを約5分のアニメーションで理解できるようになっています。能を観に行く前にこのアプリを使ってあらすじや能についての知識をもっておけば、能をもっと楽しんで頂けるのではないかと思います。screen640x640また、日本語と英語とありますので、外国人の方にも気軽に使っていただけます。

能は700年前に生まれた世界最古の仮面劇ですが、最新のテクノロジーを使用することで、「古くさい芸能」ではなく時代に即した「魅力ある芸能」として、世界の方々にその魅力を伝えられるのではないかと思います。

従業員の高い接遇レベルを保つための教育内容

(今回、この質問はございません)

医療機関でホスピタリティを感じた時

私の日々の仕事の現場は能楽堂です。劇場として、来てくださった方に楽しかった、と仰っていただき、何か一つ「楽しい気持ち」を持って帰っていただけることを心がけています。

実は、私は結婚前、京都大学医学部附属病院の研究室で秘書として勤務していました。楽しい雰囲気で患者さんが帰られる先生と、通り一遍な感じで接せられる先生とそのお人柄によって、個人差がすごくありました。能楽堂に来てくださる方は、ご健康な日常の生活の余剰の部分で来てくださる方が大半ですが、病院は悪いところがあって直していただくために行く場所です。

人の心の状態は小さい状態になっていると思います。そのような時の看護師さんやスタッフの皆さんの笑顔は、何にも代え難く、本当にあたたく癒されます。昨今はどこの病院でも笑顔で迎えてくださいます。お仕事だとはいえ、それはすごいことだと思います。

笑顔の反面、看護師さんのお仕事は、重労働で、本当に大変です。癒してもらう場所なので、来られた方に胸襟を開くということが我々の世界と共通していると思いますが、レベルが違うといつも敬服しています。病気というのは誰にでも起こり得ることですから、そうなった時に、治るか否かは別としても、その気持ちを少しでも軽く前向きにしてもらえると有難いですし、本当によい病院だと思います。

ご主人様の健康管理、自己管理

海外公演では、今まで誰も体調を壊して入院したとか言うことはなく、ありがたいことです。体を鍛えるとか、運動などをストイックにはしていません。能楽師は週末の能の公演のほかに、一般の趣味として能を習われる方に、日常的に能の稽古をしていますが、それが日々の体の鍛錬につながっているのではないかと思います。

また、能のお稽古をされている方は、謡の稽古では腹式呼吸をしておなかから大きな声を出され、仕舞のお稽古では、体幹の筋肉を使って体を動かされるため、健康を維持されている方が多いように思います。

また、能の演技というのは制約された中でおこなわれるので、神経を研ぎ澄ませていないとできない芸能です。能の面(おもて)は、小さな穴が二つあいているだけで、実際には効き目の一つの穴からだけからしか外が見えず、しかも遠近感がない状態です。視野が狭く、重い衣装を着て、全身に神経を張り巡らせ、限られた面積の能舞台で、全身に力を入れて演じますのでものすごいストレスがかかります。

13435556_835248986576054_6703969657848246328_n歌舞伎や文楽は1か月のロングラン公演などが普通ですが、能はそのような長期公演はできません。能の公演はせいぜい長くて2日~3日間です。主人はそのストレスを解消するために友人と会ってお酒をいただいたり、いろんな人とおしゃべりして神経のバランスをとり、それでまた舞台に上がります。また、能楽師は、舞うことそのものや、おなかから声を出して姿勢を保つなど、普段から体の訓練ができているのだと思います。

能の中には、演目が約210ありますが、その台本になる謡本を日常的に見直して覚えたりするので、ボケる人も少なく、ご高齢になられても舞台をつとめられる方が多いです。能では常に、舞台上がエクササイズであり、日々の生活がトレーニングになっているのではないかと思います。

医療従事者へのホスピタリティに関するアドバイス

DSCN1079 能が700年続いてきたのはそれなりに理由があると思います。これからの700年続けるには何ができるかと考えると一人でも多くのファンを増やすということになると思います。

私どものストリートライブ能で初めて能をご覧になった方の中には「かっこいい」と言ってくださる方も多いですし、日本人意識が芽生えたとのお声もいつもたくさん頂きます。そのような時、みなさん、日本文化が身近にあるのに知らないということだけなのではないかと思ったりもします。

私は京都出身なのですが、京都でも老舗の方々は本当に腰の低い方が多いと思います。偉そうぶるのではなく、周囲に感謝するその凛とした姿勢に感服することが多いです。どのような職業でも、心を開いて相手の方に近づいて行く姿勢が大切だと思っていますが、京都の長く続く老舗にはそのような心が、伝統として伝えられているのではないかと思います。

現代社会は高齢化がすすんでいますが、私たちの世界も同じで、能楽を愛好される方の高齢化が大きな問題となっています。伝統芸能は世襲制が強いと思われているかもしれませんが、実はそうでもなくて一般社会からこの世界に入られる方も現在では多くいます。関西大学の能楽部の指導を主人がしていますが、大学のクラブで初めて能にふれて、能楽師になったものも山本家に2名おります。

また、何か輝きを持っていたり、楽しそうな雰囲気があれば、人々に注目され、その世界は活性化されていくのではないかと思います。伝統芸能も今の時代に即したことをして、今の時代に輝いていないと、関わりたいとか、参加したいと思ってくださる人が減っていき、先細りしてしまうような気がします。これは、伝統芸能の世界だけでなく、病院や医療現場をはじめ、どんな業界でも同じことだと思います。

医療の現場でも、そこでしかできないやりがいや社会貢献の大切さ、人と触れ合う魅力などを発信していくことで、一緒に参加してくださる仲間を増やすことが大切ではないでしょうか。そして、仲間が増えていけばいくほど、その層が厚くなり、コミュニケーションが深まり、いろんな考え方が交差し、思いがけない新しいアイディアが見つかり、違った未来が訪れるのではないかと思います。

また、私たちの仕事は、伝統芸能の魅力を伝えるということですが、伝統芸能は昔から「人から人へ」と伝えられてきました。IT化が進んだ「今」だからこそ、「人と人とが直接触れ合うよろこびや楽しさ」のようなものが、医療の現場でも伝統芸能の世界でも求められているのではないかと思います。

プロフィール
氏名

山本 佳誌枝

所属

公益財団法人 山本能楽堂 事務局長

経歴

大阪で一番古い「山本能楽堂」を中心に、能の普及と継承に努める。初心者が参加できる講演や現代美術化との共創で、新たなファン層の開拓を目指す。また、「芸能の都、大阪」の地域資源を掘り起し、髪型伝統芸能全体の魅力を発信、新たな観光客増へとつなげている。

バックナンバー

  • 【第4回】山本佳誌枝様

    公益財団法人 山本能楽堂 事務局長

  • 【第3回】伴一郎氏

    伴ピーアール株式会社代表取締役PRプロデューサー
    公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会理事

  • 【第2回】田中義次氏

    関西日本香港協会副会長
    神戸大学大学院経営学研究科非常勤講師
    元ANA香港支店長

  • 【第一回】四方啓暉氏 

    大手前大学現代社会学部教授
    ザ・リッツ・カールトン大阪元副総支配人
    名古屋マリオットアソシアホテル総支配人
    ジェイアール東海ホテルズ元専務取締役